2025年、Mexartsは創立30年という節目を迎えました。この30年、私たちは常に世界に視線を向け、デザイン思考による対話を通して、デザインと品質を大切にするパートナーと対話を重ね、時代を越えて人々の心に響き続ける空間とプロダクトをともに創り上げてきました。
東洋はMexartの美学の根幹をなすものです。この遺伝子がもたらす国境を越えた共鳴は、早い時代からはっきりと現れていました。巨匠ハンス・J・ウェグナーは、中国・明代の圏椅に宿る曲線美、釘を用いずに強度を生む「榫卯(ほぞ組)」の構造美に魅了され、「チャイナチェア」や「Yチェア」といった名作を生み出したのです。
私たちは、「構造が美である」というほぞ組の叡智を深く理解すると同時に、「情緒」や「余白」など中国伝統文化にインスピレーションを受け、東洋の美意識と哲学をプロダクトや空間に息づかせてきました。
日本に根ざして30年。「ミニマルな美しさ」と「職人の心」に触れながら、私たちはものづくりを続けてきました。土地の匠との共創を通して、無垢材の美しさを見出し、磨き抜かれた技によって表現します。そうして生まれる家具は、使えば使うほど味わいを深め、優しいぬくもりも増していきます。
一方、デンマークはMexartsに、人間中心のデザインとより開かれた世界観をもたらしました。北欧の人間工学や有機的デザインを東洋美学と融合させることで、芸術性と普遍性を併せ持つオリジナル作品を生み出しています。
こうした文化の響き合いから、私たちは独自のMexarts美学を形成してきました。中国の自然と人の調和と融合美、デンマークの簡潔さ、完成度を極める日本のものづくり精神を重ね合わせ、世界の多様な商業空間に応える美的ソリューションを実現しています。異なる文化が時空を超え、商業空間の中で自然に溶け合い、息づいていくのです。
私たちは、文化や美学の融合にとどまらず、お客様に一連のインテリア美的ソリューションを提供しております。プロダクトチームは美学の視点から素材と構造、コストと品質の最適化を行い、品質と価格のバランスに優れたプロダクトソリューションを実現します。インテリアデザインチームは、ホテルや商業施設のコンセプトを的確に捉え、プロジェクトやデザイナーにとって信頼できるパートナーとして、選定や企画の提案を行います。
二つのプロチームの連携を基盤に、デンマーク、日本など国際色豊かなデザインの力と知恵をソリューションに集結させて、アメリカ、オーストラリア、日本、中国などの高級ホテルや商業施設、スターバックス・リザーブ・ロースタリー(東京・上海・ニューヨーク・シカゴ)といった象徴的なプロジェクトを手がける中で、優れたデザインが文化を越えて通じ合う共通言語となり得ることを私たちは実感しています。これこそが、Mexartsが世界各地のハイエンドプロジェクトやデザイナーにとって、信頼されるパートナーであり続けている理由の一つだと考えています。
この30年を振り返り、パートナーやチームの信頼と尽力に心から感謝しています。その積み重ねがあるからこそ、今、新たな出発点に立つ私たちはこう確信しています。商業空間とは、文化を越え、人々の心を受けとめる器であり、私たちのソリューションは、デザイナーの創造性、ブランドのバリュー、そして人々の心をつなぐ大切な絆的な存在であります。優れた作品は文化のようなものであり、時代や空間を越え、人々の心の奥深くに届くものだと信じています。
次の10年へ向けて、Mexartsは品質と温もりを大切にしてより多くのパートナーの皆様と共に、空間・暮らし・美をめぐる新たな物語を紡いでいきたいと願っております。
Mexarts 共同創業者
呂 東丹 & 鄭 小娟